ロボコン見ました

今日はうちにディスプレイを駆りうけに来ていた後輩ホッチクンとともに、ぼんやりTVなぞつけてみたわけですよ。
NHKで、ロボコンの全国大会をやってまして。

……ナニコノ少年漫画。
毎回見ているわけではないので、もしかしたら毎回こうなのかもしれませんが。
登場する学生さんたち(プログラマーとか、操縦者とか)のキャラ立てがはっきりしすぎ。

「極度にあがり症で、裏方に徹するプログラマ少年」とか
「TVドラマ版孫悟空見たいな風貌で、ロボと一緒に体が動く体育会系操縦者」とか

ロボット自体も、いくつかのパターンはあれどどれもこれも奇天烈なヤツでして。
ロボットは二機。手動で操作して、3つの障害を越えるものと、自動操縦で、受け取ったバトンをゴールに入れるもの。

伸びるやつ、回るやつ、ジャンプするやつと、同じ障害(はしごくぐり、平均台、ハードル)をクリアするためにとる手段の違いが面白かったですな。

個人的には栃木の「でんぐり君」というヤツがお気に入りでした。
どんなヤツかというと、重心を移動させて「自分を投げる」というのかな。
そんな派手なアクションをとるタイプのロボだったのですが、とにかく頑丈。
がったんがったん落ちても、見ている限り故障も破損も無く普通に動く。
あの頑丈さはまるで試作品ではなく量産商品のような堅牢さを見せておりました。

で。
それはともかく、準決勝あたりからもう既にドラマは出来上がっており。


「面白味はないが、勝つためにだけ作られた、質実剛健、能力優秀、最強最速のロボを擁する東京代表/操縦者は背の高い若者で、自信たっぷり」
「性能も見た感じは並みで、操縦者も手馴れておらず、はじめはゴールに辿り着くことすら出来なかったものの、相手のトラブルや事故などの幸運で決勝トーナメントに勝ち残ってきた岡山(?)代表/操縦者は後輩Felt君の顔だった(これはどうでもいい)」

明らかに後者は主人公っぽい。
マシンも軽量級で最も小さく、試合を見ていてもスピード、ギミックなどで主目的である3種の障害を越える能力は、他のどの候補にも見劣りしそうなのだ。
(実質はあまり悪くないのかもしれないが、そう見える)

東京代表は、その実力を遺憾なく発揮し他の候補を圧倒。
「普段の通りやれば勝てますね」くらいの超いい気になった発言を飛ばす操縦者には既に帝王の貫禄。

主人公は、明らかに苦戦しているものの、なんでか「後半になればなるほど上がり調子に強くなっていくエフェクト」が発生。ロボとか変わってないのにw
そして、それでも明らかに相手のほうが強いにも関わらず、ことごとく相手側に不幸な事故が発生し、結果的に勝利が転がり込むパターンでなんと決勝まで進出。

主人公属性、というよりは「ロボの技術とかではなく、応援団が何らかの呪術的な手段で相手チームに事故を起こさせているのではないか」という疑念を持たせるくらい、相手チームが事故を起こすのですよ。
鹿児島代表との闘いでは、前の試合では一発で試合を決めた2代目のロボット(高いところにあるゴールに、バトンを入れる役割)が、勝利目前で「バトンを入れ損なって、下に落とす」というトラブル発生。
信じられない逆転勝利を得ていたり。

で、最終決戦は帝王っぽい東京代表と、明らかに弱いんだけど運と努力で勝ち上がってきた地方代表。

終戦でもやっぱり呪いが発動。
今まで操作に一つのミスもしていなかった東京代表、平均台でちょっとした操作ミスからやり直しをすることに。
これで結構なアドバンテージを得たと思ったものの、そもそも基礎のスピードが段違い。
あっという間に巻き返され、逆転。

かなりの差をつけて、今までノーミスで動いていた自動操縦のロボにバトンを渡す東京代表。
自動操縦ロボ、暴走。

あわてながらも落ち着いてリトライ(手動、自動どちらか一回はリトライが可能)を行う東京代表。
まだバトンを自動操縦ロボに引き継げない地方代表。
二回目のバトン受け渡しも順調に終わり、東京代表の自動操縦ロボ……再度暴走。制御不能に。

結果、暴走した自動ロボが道をふさいだこともあるのですが、地方代表ロボが決勝ではゴールに行くこともなく勝ってしまうという珍事件。

絶対呪詛だって、アレ。
いや、あからさまな主人公属性もちで、後半になるにつれてメカの性能(正確には微調整と操縦者の慣れ)があがっていって、最後に逆転勝利、というストーリーラインはまるでシナリオライターがいるかのようにドラマチックだし、キャラも皆立っていて面白かったんですが……

なんというか、主人公の能力に「超幸運」が山のように積まれていたとしか思えないくらいの相手の事故っぷり。
なんというか、呪詛だよなぁ……、と二人して呆然としていましたとさ。


(注:ちなみに、勝利こそのがしていますが、東京代表は最優秀賞に選ばれています)