大宇宙OFF13回「鏡の中の殺人者」プレイレポート

というわけで、いってきました大宇宙。
70人規模のOFFということで、ぼんやり眺めていると「スタッフの錬度が高いなー」
というのがまずはじめの感想。

いろいろ遅くなってしまいましたが、簡単にレポートをさせていただきましょう。


また、この中には、今回自分が参加させていただいたSONEさんのアクト
「鏡の中の殺人者」のネタばれがかなり含まれます。
その点、くれぐれもご注意くださいますようお願いいたします。


■まずはアクトに参加した、キャストの紹介から。


▼PC1枠「カタナ1」
“M2”阿部裕一 こと“彼(he)”モーリス・モッキンバード 男、20代後半
カタナ◎=カゲムシャ●=カリスマ

家庭サービス代行のはずが、依頼人の死亡のためにいつの間にか「伝説の殺し屋代行」
になってしまった間抜けなカゲムシャ。
口癖は「もうカンベンしてくれ!」
「なんで俺が! 私(M2)がやったけど、俺のせいじゃない!」
PLは自分。


▼PC2枠「カタナ2」
“銀の脚”津島・蘭 女、19才
バサラ=チャクラ●=カタナ◎ 
幼少期に事故で失った両足を義肢・韋駄天弐式に代えて、
蹴りで戦うストリートファイター(殺し屋)。
元力は器物:アーティフィシャルボディ(運動)。
ナミコテクスチャを感じさせるエアマスター生命体。
倒された相手は一様に「ホワイト(白)」と呟くが、何故かは君が考えよう。

PLは始めましてのRAVENさん。
蓮っ葉+頼りがい+パンチラなキャラ。実質上の最強戦力は実はこちら。
後でCATさんに聞いたら夏瀬さん達の後輩さんだとか。世間は狭いですな。


▼PC3枠「レッガー」
"先見"ケイジ  男、20代前半の外見。
フェイト◎=マヤカシ=ハイランダー
一年位前に突如現れた占い師で、ストリートの便利屋。NIKのフェイトでもある。
短期予知能力者で、そのシーンの会話を全て「という映像を予見した」という
テクスチャを張る不思議生命体。

結果、キャスト同士出会うと。
キャスト「よぅ」
ケイジ「あぁ、分かっている。」
キャスト「あぁ」
ケイジ「ああ、ではいくとしよう」
という不思議短縮映像が。

因みに、レッガーのレの字も無いですが、ハンドアウトでの導入がストリート系の
人情系導入だったため、RLの許可を得て入っていますのであしからず。
PLはかなやん。


▼PC4枠「トーキー」
“Flamboyant”コージー=イツキ 男、42歳
カブキ● トーキー◎ タタラ
元浄化派だが、テロリズムではなく芸術で人々を変えて行く事を選び、
浄化派から離れた人物。
記事を書く能力は全く無いが、事件や取材対象をモチーフに絵を描き、
作品を通して世界を変えようとする芸術家。
九条のデスクの上の、小さな穴埋め記事……過去に起きた殺人事件の被害者が、
新技術によって失った視力を回復する……に心を引かれ、調査を開始する。
情報のまとめ、引っ掻き回しと、いろいろとアクトの隙間を埋めてもらった今回の苦労人。
PLは始めましてのLEDmanさん。
なんか、気がつけばかなやんとコンビ打ちに成ってました。


■まずは、伝説の殺し屋であるM2(本当はモーリス)に、

ブロッケンと名乗る男から挑戦が。
しかも、送られてきた映像は、M2(表の顔、おもちゃ会社の営業)が、職業・殺し屋ばりに
裏社会の顔役をばっさばっさと切り捨てているというもの。
しかも日付はつい最近。自分自身に記憶なし、というかやってません。
直後に襲い掛かる公権力の魔の手(注:当然です)。
追われる身として、愛しのマイホーム(妻と息子付き)に戻ることも出来ず。
(注:<制裁>をくらってる)
かといって、M2本人は既に死んでいて、ここにいるのは単なる身代わりなので、何も出来ず。
ただひたすら、逃げる、のみ。

「さすがM2さん、無駄な殺しはしないんっスね!?」
と、エキストラ(プレアクト購入)のチンピラ、ジョージ君。
彼は未だに、モーリスのことをM2本人だと思っているのです。
ジョージの前では泣き言も言えず、顔で笑って
「ふん、私の偽者まで用意するとは、凝った趣向だ……。
 誰に喧嘩を売っているのか、理解はしているようだ」

とかかっこをつけるも、内心は
「カンベンしてくれ、死んじゃう! 俺死んじゃうよマジで!」
と、かなりべそをかいていたわけですな。


■でもって。一方他の面子は。

新進気鋭の殺し屋として、蘭はフィクサーから「伝説の殺し屋M2を狩ったものには
100万プラチナム」という話を持ちかけられ、多くの殺し屋達と同様に、依頼を受ける。
有象無象の中に、3人だけかなりの腕利きがいることを確認。
どうやら、面白い戦いが出来そうなことは確かだ。
にやりと笑って、彼女はストリートへ駆け出していく。


ストリートの便利屋ケイジは、見知った友人であるロキシーから相談を受ける。
兄のクライドが、どうも危険な仕事に手を染めているらしいのだという。
過去に両親を殺され、その時の被害でロキシーの瞳は光を失っているが、現在は治療中だ。
体質的にサイバー化が出来ないロキシーに、最新のナノテクノロジーでの治療が行われたのは、
兄のクライドが、どこからか稼いで来た大金があったからこそ。
だからこそ、その大金がどこから来たのか、分からないのだという。

と、いうことを予見したケイジは、挨拶も早々に
「そうか。お前の兄を探せばいいのだな」
と、あまりにもすばやい理解。


絵描きのコージは、今噂になっている伝説の殺し屋と、その首にかかった100万プラチナム
賞金に狂奔するストリートではなく、一人の少女の記事を手に取った。
何年も前の、あるエグゼク一家の殺人事件。
両親は殺され、幼い兄妹が生還したが、妹は両目を失っていた。
体質的にサイバー化が出来なかったらしいが、どうやら最近のナノテク医療で、
その目に光が戻るらしい……。
「小さな光を追うのも、たまにはいいものさ。
きっと、100万プラチナムよりも価値のある絵になるだろう」
と、一人の画家は過去の事件と、その少女の行方を追う。


という導入。いやはや、おっかない。


■リサーチフェイズ。真っ先にM2(の中の人)モーリスは襲われていたのです。

相手は殺し屋3人組(別に組んでいるわけではないのですが)の一人。
ザ・一対一。でも、片方は伝説の殺し屋M2……の、偽者。

内心「死ぬ、死んじゃう! 死んじゃうってマジで、ねぇ君!?」
表面「……茶番につき合わされるのは心外だ。
 “私”と一対一でやりあうにせよ……こちらには、理由が無いな」

ジョージ君「さすがM2さん! 腕利きの殺し屋を前にしても、超余裕の表情だ!」

そう、いきなり他のキャストと合流するのも変、と(PLが)言っていたせいで。
いきなりカット進行に。
ちょwwww俺、非戦闘キャストwwww

即座に食らう、肉体ダメージ20点。防具なし。
斬首。
………………ちょ(吐血
(経験点5点払)
一つもとっていなかった、カタナの特技スロットに「見切り1Lv」が生えたといいます。
ザ・五感消失。

まぁ、それはそれとして。何とか相手を精神戦で説得し、戦いを回避したM2さん。
かっこつけても、実は相手はフェイト。
<真実>を使われて、色々な事がばれまくりんぐ。
(シナリオでは、ばれるのは「ストリートの殺しはM2の仕業ではない」ことだけ
のはずなのに、なぜかM2が偽者だということまでばれてしまうのは……
こんなキャストを作ったからなんですが)

M2逃亡後、ゆらりと現れる、謎の影。
殺し屋「あ、アンタは!(死亡)」

と、「いきなりカット進行」という夢のような展開。
もう楽しくって仕方が無い。
因みに、このとき他の3人のPLはなにをしてたかというと。
ジョージ君を操って、好き勝手やってくれてやがりました。
ライク・ア・デトロイト・メタル・シティ
君たち……最高だ。


で、リサーチフェイズではコージとケイジがコンビを組み、蘭がM2を追いかける展開に。
蘭とM2(というかモーリス)が遭遇し、会話をしていると、3人組の二人目登場!
そしてコイツはアラシ。登場するなり、即<突破>。
……えー。あれ?
エキストラは破壊(死亡)……ってことは。
ジョージ、死んじゃう!?

なんとここでPC側に初の被害者(微妙に嘘)。
哀れジョージ、黒こげ。
とはいえ、ジョージ君は実はモーリスの<狂信者>要員なので、いなくなると大変困るのです。
虎の子のペットロイドを出してきて、何とかするものの、相性が悪くここで大苦戦。
蘭とM2はなんとか共同戦線を張るものの、ここで3つの神業を消費するハメに。

実際に、この時点でコージ&ケイジとは合流できていなかったし、無理に合流するのも話の流れを考えると変だよね。
それに、このままの邦画なんかかっこいいべ、という理由で合流していなかったのが、まぁ一番の原因なんですがw

で、なんとか相手を倒し、蘭とは手を組むことに。
そこでM2さん、戦闘終了早々の爆弾発言。
「あー。蘭といったっけ。実はな……俺、M2のニセモノやってん」
何で関西弁。


■一方、ロキシーを調査するコージ、ロキシーの兄を追うケイジはうまい具合に合流。

ロキシーと兄のクライドが、過去に両親を惨殺された、とある殺人事件の被害者だとわかる。
その上で、盲目のロキシーをたずねてくる兄の顔は、データに残っているものとは
似ても似つかないという情報が。
その頃、蘭はこの賞金騒ぎに胡散臭いものを感じ、独自に調査を始める。
この狩りの仕掛け人は、今回のフィクサー本人。
そして、そのフィクサーは過去に「ブロッケン」という通り名を持つ、カタナ専門の殺し屋
だったということを知る。
但し、ブロッケンは高齢で既に引退しており、もう組んでいるわけではない。
その頃、M2というか、M2として逃げ回るモーリスは、ブロッケンから送られてきた
もう一つの荷物。紋章入りの手鏡について調査を行う。
それは、M2の過去を、再度洗いなおすということだ。

M2が伝説となる前、まだ駆け出しの頃の話。
彼が依頼を受けたターゲットは、他の殺し屋によって家族や屋敷ごと殺害されていた。
一歩遅かったということだ。
そこで、M2は二人の生存者を発見する。
両目に大怪我を負った妹と、それを守ろうとする兄。
二人は本当の襲撃者を見ておらず、兄はM2を見て、恐怖と怒りに身を震わせる。
お前が殺したのか、という兄の問いに答えるでもなく。M2は笑うと、こう言った。

「私が憎いか。私を殺したいか。ならば、私よりも強くならねばならん。
鋭くならなければならん。こんなところで、死んでいる暇などなかろう?」

(注:シナリオ的には、おそらくは「誤解によって恨みを買う」というものだった
はずなのですが。PLが調子に乗って意図的に恨みを買うように、誤解を深めるように
仕向けた結果、こんなことに)

結果、少年は恐怖と憎しみを糧に、妹を守り、生き抜く力を得たのかもしれない。
ただ、想定外だったのは、M2がまいた種を収穫するなりなんなりする前に、
M2本人が勝手に事故死していることで。

「……かんべんしてくれよぉー。お前が好き好んで誤解招いてるだけじゃねぇかよぉ!」
今M2をやっているモーリスは、一人頭を抱えるのであったとさ。
(PLは大喜びでキャッキャキャッキャ言っていたのですが)

■さて、調査が進むうちに、いくつかわかったことが。

ロキシーの兄、クライドは、どうやら顔を変えているらしい。
・ブロッケンのところに、若い男が弟子入りしていたらしく、今では独り立ちしてい
るとか。
・クライドの現在の顔は、M2と同じ顔だった。
・3人組の残り一人は、フィクサーの腹心である。しかもカトル・カールっぽい世界の生き物。

はい、だんだんと事件の全容が見えてまいりました。
どっちにせよ、M2の首はハジメっから用意はしてあったということですな。
どっちに転んでも親の総取りは予定済み、って事で、賞金首関連の事件の背景も大体クリアーに。
あと、想定されているけど確定していないのは、クライド=ブロッケン(多分二代目)の確定と、
フィクサーとつながったルート(多分初代からの流れ)。
加えて、クライドが何処まで知って、この騒ぎに加わっているのか。

ここで、何はともあれ合流しなきゃ(M2はこの時点で、まだ蘭としか遭遇していなかった)、
とPLレベルでの相談をしていた(うっかり一人で先行しそうになり、周囲にたしなめられる
30歳男性と、それをたしなめる人々の構図)ところ、M2以外のメンバーに、フィクサーの子飼いの、
例の殺し屋がカトル・カールっツラで襲撃を。
今回はM2は合流していないので観戦していたんですが……。
一番、データ的には、勝てそうな相手だったorz
(注:戦力的には一番厄介なものの、戦闘スタイル的に相性が良かった)
撃退するも逃亡され、その後何とか集合。
こそこそ隠れて、コネであるケイジのところにやってくる伝説の殺し屋。
端も外聞も無いけれど、顔はクライドと同じM2。
このときになって初めてM2というかモーリスの顔を見たコージが驚いたりもしたものの、
とりあえずは皆で情報を交換。

結果。

「あれ、確かに全ての原因とか、責任は他の悪党とかだけど。
 そもそも、こんなに自体をややこしくしたのって、全部M2じゃん?」

あらびっくり。
自業自得とも言います。


■でもって、

ようやくいろいろなことを知っていそうな人物。
M2の一時代前の高名な殺し屋。初代ブロッケンに面会に行くことに。

既に引退し、死を待つのみとなった初代ブロッケンはあっさりと面会に応じ、
彼の知る限りの事の顛末を教えてくれた。
予想を裏付けるように、クライド=二代目ブロッケンであり、
フィクサーへ紹介したのも初代ブロッケン。
ブロッケンの戦闘スタイルは、こればかりは本当にネタ割れになるので割愛しますが、
いろいろな意味でシナリオにふさわしく。
困ったことに、ある種M2とバチ被り。
いや、M2を超えるためにやったことなので、ある種当然なのですが……
今はM2の中の人、違いますからっ!

初代ブロッケンさんは
「時代が違い、わしには出来なかった“伝説殺し”を、わしの最高傑作が成し遂げる」
と、すばらしくいい顔をしてらっしゃるんですが……。
あぁっ! この状態で

「ごめん、M2本物はもう死んでまして。交通事故で」
とか言うの、ちょっと残酷すぎ!……言っちゃった(笑)

なんといいますか、システムやデータに頼らない、キャストからゲストへのリアル精神戦。
最期の生きがいを、目の前で木っ端微塵にデトネーションされるかわいそうな初代ブロッケン。
こりゃ傑作だ、と途方にくれ、もう心が死んでいるモード。
余談ですが、このときのRLはすごくキラキラしてました。もう怖いくらいw

で、ついつい
「結局のところ、アンタを殺したのは“M2”だった、ってわけか」
とかテキトーこいていたわけですよ。
その直後に初代ブロッケンさん自爆。
俺かー! 俺のせいかぁーっ!
(回答:その通り)
伝説の殺し屋M2の歴史に、また1ページ。

■でもって、いよいよクライマックスに。

指定された決戦の場所に着いたケイジの元に、ロキシーから連絡が入る。
ものすごい勘のよさで、そこに兄がいることを突き止めるロキシー
こっちへ向かってきている事を、兄に知らせるべきか悩むケイジの心を知ってかしらずか、
カトル・カール生命体に案内され、戦いの舞台へと案内される一行。


ここから先は、データ面でのネタばれ回避のためにいろいろ省略。
敵ゲスト4Vsキャスト4という、割と洒落にならなさそうな、ラストステージにふさわしい戦闘でして。
制御値の重要性をつくづく実感するカット進行でした。
……ホント死ぬかと思った。
実際、戦闘に関しては「蘭が倒し、ケイジとコージのコンビがディフェンスを固める」鉄壁っぷり。
M2というかモーリスはなにをしていたかというと……いや、言うまい(笑)
変な神業の使い方をして、皆が驚きあきれていたのは事実ですが。
あぁ、「戦場を殺した」とか、寝言も吐きました。

一応、ブロッケンに関して一つだけ言っておくと。
ブロッケンの正式な名称はブロッケン・ゲシュペンスト(ブロッケンの幽霊)。
これが、クライドが身につけた復讐のための力だったのです、ということで。

戦闘の結果については、大して書くこともありません。
何とかかんとか、キャスト側は全員生還しました。
何人もいた「M2」は、本当にいなくなり、M2の亡霊に追われていた者達も、
過去と決別することになりました。

光を取り戻したロキシーの目には、喜びの涙があふれ。
小さな光と、その再生を描き出したコージの絵は、世界に小さな希望の明かりをともしました。
お人よしの占い師は、少しだけ先のことを見て、迷える人に先を示し、いつもの街へと帰り。
一人のカゲムシャは、数年間被っていた仮面の一つを、やっとおろすことが出来ました。
(まぁ、家族との関係がどうなるのかは、まだ決めかねているようですが)

そして、ストリートに新しい伝説が打ち立てられました。
賞金に群がった、幾百の殺し屋は全て死に。
伝説の殺し屋は死んだとされ、黒幕すらも殺され、全てが血煙の中に消えた。
この狂乱の狩りの、ただ一人の生還者。
新たなる「最強」は、その肩書きなど知らぬかのように、都市を駆けていくのでありました。

あと、M2のところから独立したジョージは全身をサイバー化。
「メカ・チェーンソー・ジョージ」としてストリートに君臨する。予定です。
(なお、今回のレポ全体は、モーリスとそのPLの視点で書いているので、
モーリスとかM2とかジョ−ジばかり出てきますが、他のキャストもかなり活躍しているのです。
……それでも、PC1故に、いろいろと出番を多くいただいておりますが。ありがたやありがたや)


と。
これにてレポートは終了です。
しかし、ネタばれは多く含まれていますが、実のところ、まだまだ伏せてある情報は結構あるのです。
まぁ、その辺は、実際に卓を囲んだメンバーだけの秘密、ということで。
(話自体は周知になってしまいますが、ギミックは隠しているので参加できるかな、

とかも考えますが……まぁ、ネタばれって書いてあるし、文句は言われないよね)

あ、そうそう。
“M2”のハンドル由来ですが。
このアクトのサブタイトルを略しただけです。
あぁ、身も蓋もないw