シナリオデュエル雑感:夕日の沈む朝

N◎VAを遊んできましたよ、っと。

夕日の沈む朝(RL:木枯さん)

ピグマリオン/クグツ枠
女性型ドロイドのガラテアと常に一緒に登場しチュッチュしているカップル型クリーチャー。
と、思いきや自分の内部にあふれかえった「女性としての自分」をドロイドの中に移し変えている分裂気質の自己愛系。
年がら年中チュッチュしてて、中身が同一人物ってあたりサタスペにおけるからすさんの名物キャラクター、常時接続のディペンドラを思い出したり。
今回はシリアスなシナリオのために変態成分は低め。というかプレイヤーの良識が壁になっているような。
プレイヤーはお久しぶりのSINさん。


嘘狩理有(うそがり・りある)/フェイト枠
天才高校生であり、非凡な能力を有するフェイト。ジュブナイル生命の二つ名は伊達ではなく。
鼻持ちならない天才部分と、悪や嘘を憎み、正義を貫く探偵部分の絶妙なるハイブリッド。
どう表現するか考えた結果、俺内では「(良い意味での)貴族的な青年」と結論。
探偵として「貴族の務め(ノブレス・オブ・リージュ)」を果している感じ。天才だったけど本当に超人じゃなかったよ!
プレイヤーは最近キャンペーンでご一緒しているHellbabyさん。


ブルベアー/イヌ枠
ミトラス帰りの元傭兵で、現在はブラックハウンド機動捜査課に所属する「生きた人形(当然ルビはアレ)」。
軍事用の全身義体を、それに劣らぬ巨大なバイクに乗せて都市を走り回る巨躯のワンマンアーミーで、
アメリカンな豪快さを持つ火力担当。なんというか肉食人種系のあっけらかんとした明るさが好き。
余談だがこのSデュエルで2アクト共に衛星を墜としたので、一流の流星職人と認定。
プレイヤーは始めましての丹藤さん。


松風(まつかぜ)/バサラ(退魔師)枠
古代より生きる、妙義山烏天狗(アヤカシ/神の一族)。多分災厄のときに国外に出ていて御山に帰れなくなった人。
山伏の格好をしているといっていたので、旧版のバサラのタロットみたいな格好かと思ったら……かなり本式に山伏でした。
人化を取っているので人間の姿(絵を見たら渋い中年男)なんだけど、何故かカラス天狗のイメージしか。
何気におっかないサポート系バサラで、時代錯誤担当。あと藤子オチ担当。
プレイヤーはコミケでは良く会うけど遊ぶのは始めてかもなウメさん。


ブライアン・ウィッシュボーン/ハイランダー
へらへら笑ったりおどおどしたり困ったりする担当。たまにいいことも言う。
ハイランダー枠で、なんとなく女性キャラを要求されている気がしたので男キャラを(へそ曲がり)。
とりあえずブレカナで使っているマイキャラ、ペド子(ひどい名前だ)の性格をベースに考えた便利生命体。
お人よしで、行動方針は「騙される、さらわれる、助けてもらう」の超受動主義。ひでぇヒロインっぷりだ。
まるでNPCのようですがプレイヤーは自分。



ということでネタバレを含むプレイレポート。
セッションを思い出しつつ話を振り返ってみたり。とはいっても参加した人が読むことを前提に書いているので、
参加していない人が見ても責任取りませんよ?
何かメモ程度のものなんですが、書き惜しみしない方向で。
(推敲と言う言葉は忘れたらしい)


◆◆OPフェイズ◆◆
千早重工後方処理3班から、かつて廃棄された「ホーリーライト計画」の情報の奪回を命じられるピグマリオンとガラテア。
同僚の逢坂右京に合流し、事情を話すも右京さん上の空。
「私たちは空に帰るの」……電波か? 電波ですか!?
アーコロジーの上から空中に踏み出し、消える右京。
次のシーンで本当にケチャップになっていたらどうしようとか、一人心配して楽しくなる俺。いかんいかん。
なんでかブギーポップのVSイマジネーターの最初のところが思い出されましたよ。


一方そのころ、退魔師の松風は長年の腐れ縁であるロシアの魔神クラインザイテと決別。
なんだか理由ありげなクラインザイテだけど、松風は一蹴。
「貴様、仏性に仇なす大魔閻となる気かーっ」
松風の使う言葉のテイストに一瞬トーキョーN◎VAがケイオスヘキサ(ブラックロッドの舞台となった街)に。
クラインザイテは「お主とは友になれたと思ったのだがな」と、寂しそうに退場。


千早怜牙に命令され、密入国の調査の一環でロシア系の企業にカチコミをかけるブルベアー。
しかし、そこはもぬけの殻。
突如押井守演出っぽく都市の風景が広々と現れたり。
れーが君との会話シーンでブルベアーの飄々としたキャラ立てはかなり明確になっているあたり、初動が早いなぁ。


事件を解決し、街を歩く嘘狩君。
「……まさか、稲垣が女だったとはな」(第一声)。
セッション20秒停止。

気を取り直してセッション再開。歩く嘘狩君の足元に何か当たる。見ると人の死体。
ひっくり返してみると、かなりベコベコに打撃されてへっこんでいるが、ウィッシュボーンだ。
俺「あわー、俺のキャラ、もう死んでルー(泡)」
そして嘘狩君のポケットロンに足元で死んでいるはずのウィッシュボーンからメールが届く。ザ・怪奇現象。
内容は「いっしゅをたすけて」と、ひらがなで。これは謎であり、探偵への挑戦であり、依頼だと判断する嘘狩君。


木更津タタラ街で買い物をするイッシュとウィッシュボーンの前に、エグゼク風の男登場。
イッシュになんぞ意地の悪いことを言ってみたりして微妙に何か知っている風。逃げ出すイッシュ。
あいつのことを何も知らんくせに、くらいの勢いで声をかけられて、「僕の弟です」と答えてみれば。
意外に優しげな反応をされて戸惑いつつ男の名刺ゲット。(クラインザイテでした)


何処かの路地裏。女がイッシュのところにやってきて、一言二言会話。
女がイッシュに<完全偽装>。イッシュの表情が消え、女と共に消えていく。
そして、イッシュはウィッシュボーンに別れを告げ、どこかへと消えていく。
このときに改めて「あんたこの子のなんなのさ(港のヨーコ風に)」と聞かれたウィッシュボーン。
「僕の……弟です」とちょっと弱気入った返答に。


と、こんな感じで始まったセッション。
ブルベアーのOPが文章量が少な目なのは、調査項目の半数がブルベアーのところから派生するため。
イヌ枠なので、調査項目が一番集まってしまうのでNPCとの絡みが少なめなのです。


◆◆そして始まったリサーチ◆◆
社会を複数組み合わせることで複数の調査項目を調査可能としたため、あっという間に(2シーンくらい)
全ての情報が集まってみたり。RLの木枯らしさんが「組み合わせは認めなければ良かった」とぼやくシーン有。
登場シーン数の少なさ(多い人で3)にみんな驚愕し、突如登場シーンを稼ぐために茶番が始まったのは秘密。

ピグマリオンが右京から入手したホーリーライト計画のチップを解析し、そこに隠されていた「夕日の沈む朝」
に関しての情報をゲット。
計画のキーとなるイッシュは右京と共に消え、そしてホーリーライト計画の舞台となる無人宇宙ステーションは
クラインザイテの所有する衛星。
ここで事件の現場にいる人物たちに糸がつながった。
ホーリーライト計画とは人工太陽による地球環境の再生計画のことであり、あまりにも繊細な人工太陽の制御とし
て、人工太陽の核に知性を与えようという試みであった。
そして、その核となるべく作り出されたのがイッシュである。結局はそれも頓挫していたのだが……
氷に閉ざされた母国の人々を救いたいクラインザイテと、失った天を取り戻そうとする右京。
そして、それを間接的にそそのかし、N◎VAを洗い流そうとする軌道千早。
心を失ったイッシュを救うため、ウィッシュボーンは探偵、嘘狩理有に。そして他のメンバーに助けを請う。
この辺でこっそり<封印記憶+天上人>でみんなに天上人を教えていたりするのは秘密だ。

イッシュたちは房総国際空港から軌道へと飛び立つようだ。
房総へと急ぐ一行の車のボンネット上に、クラインザイテが現れる。
「……松風、君とは戦いたくはなかった」
氷の下で苦しむ祖国の人々を救うために、この災厄の街を犠牲にすることを決意したクラインザイテ。
全ては仏の教えと、その決意を真正面から否定する松風。
二人の間には沈黙と決別があり、悲しそうにクラインザイテは去った。

シャトルが出るまでもう時間がない。もう、間に合わない。
そのとき、ブルベアーが<制裁>を発動。イッシュがN◎VAから出ることを禁止した(ID剥奪)。
房総国際空港でわずかな足止めを喰らうクラインザイテ、右京、イッシュ。
そして、そこにたどり着いたキャストたち。

自分の意思で宇宙に行き、太陽になるのだと、表情を殺してイッシュは語る。
嘘狩の一言が、<完全偽装>で覆われた心にヒビを入れる。
「それは嘘だ。君の、本当の心を思い出すんだ」と<真実>。
イッシュの表情に動きが戻り、一筋の涙が流れる。
「帰りたい。僕を受け入れてくれた、家に」



◆◆さぁ斬奸状は出ましたよ、と(いいすぎ)◆◆
そこからついにカット進行開始。
「私たち」と常に複数形の人称代名詞を使っていた右京の影から右京がもう一人。
俺「(脊髄反射で)左京かな」
木枯さん「(一瞬だまって)……御名答」
あ。俺消されるかも。と、一瞬死を覚悟してみたり。(そんなことはなかったけど)


戦闘中の面白イベントは、とにかく延々と増え続けるアクションランク。おっかねぇ(失禁)。
システムにあまり精通していない身としては、まさに魔法。秋山の魔法がそこに、位の。

ハイライトは、とりわけ達成値が伸びたりすごい特技を持っているわけでもない(花吹雪は持っていた)ブルベアーが
その巨体を活かして搭載火気を振り回して機関銃を撃ちまくったシーン。いい絵面です。
そこに松風が「ふけよ神風ぇ〜!」と<神の一族>を使用。
ばしゅーんと神風が吹き、フルオートの弾丸がさらに加速。ダメージ超増加。
さっきまで「化け物や魔物なんているわきゃねぇだろ」とロシア妖怪クラインザイテを前にタバコをふかしていたブルベアーさん、
隣で突如すごいことをおっぱじめたカラス天狗(注:途中まで人化してた)を見てタバコが口からポロリ。
「……俺、今から仏教徒になるぜ」
範囲攻撃ってルーラー泣かせなんだなぁ、とちょっと実感。
右京、左京は散り、クラインザイテは<消散>で脱出。一人衛星へと逃げ延びる。
その際に彼はイッシュに<神の御言葉>を使用。イッシュが暴走をはじめ、太陽化を始める。
「宇宙まで出ていれば、たとえ沈むとしてもこの都市から逃げる時間はあったものを……」
おおっ、このロシア妖怪、意外なところで人に優しいですよ!?
夕日が沈む朝を目前に、小さな奇跡が起きて無事に事態は収束。


◆◆ところで、クラインザイテ逃げちゃったんですが◆◆
エンディングシーンどうしましょうか、というところににこにこしながらブルベアーさん。
あ、この人<突破>残ってますわよ奥様。
「ちょうどいい、ここにクラインザイテがチャーターしたシャトルがあるじゃぁねぇか。おう、BHだ、接収するぜ」
空港職員「あわわ、ブラックハウンドが一体何を〜」
軌道上のクラインザイテの衛星めがけて無人制御で打ち上げられるシャトル。あぁ(無常)。
一方そのころ、衛星の中のクラインザイテさん。
「失敗か……しかし、我が生きている限りいずれ再起は(死にフラグ)……あれ?」
そして爆発。衛星は見事に散華し、一筋の流星になったという。
タバコに火をつけ、満足そうに帰っていくブルベアー。
後日「深海の怪物」にはシャトル一機分の請求書が届いたという。


N◎VAの某所。夜空を流れる一筋の流星を見、松風が一言。
「あれはクラインザイテの星……そうか、奴が落ちたか。これもまた仏性」
そしてどこへとも知れず飛び去っていく松風。
後日ブルベアーの住居に大量の経典が届いたという(繰り返し系)。


千早重工後方処理課で事件の事後報告をするピグマリオン
早川美沙に対して、ホーリーライト計画の完全回収を告げる。
「では、これでホーリーライト計画について知ったものは全て排除されたというわけですね?」
ここでピグマリオンは<完全偽装>を使用。他のキャストに累が及ぶのを食い止める。
「それを知るのは私とガラテアのみ。そして私たちは千早に使えるもの。この体も、記憶も全ては千早のために」
その言葉に満足したのか、早川は書類をまとめてしまうと、一つの別書類を取り出す。
「ところでピグマリオン、貴方もそろそろ身を固めた方が……(マイナーアクションで「見合い写真」を起動)」
「(遮るように)いや、我々は二人で一人。では、次の任務に赴きます(疾風のように退場)」
後日ピグマリオンのところに大量の見合い写真が(嘘)


放課後。夕闇がそろそろ夜に変わるころ。
新星帝都大学付属高校の推理文学研究会部室(兼嘘狩探偵事務所)に、一人の人物が訪れる。
「私の息子が、迷惑をかけたようだね」
知られているはずのない計画のことについて、知るはずのない命のことについて、二人は語り合う。
やがて男は嘘狩に礼を言うと、ゆっくりと立ち去る。
嘘狩はゆっくりと自分の椅子に腰を下ろし、かすかに震える声で一言つぶやいた。
「……あれが、千早、俊之……」
(注:RLは人名について何もいわず、PLも何も聞かずにこう言っている。そしてRLの想定とピッタリ一致)


夜。キャストたちの所にメールが届く。
「イッシュが帰ってきたので、お祝いのパーティをしようと思います。
場所はマリア・ラグーンです。よろしければきていただけませんか?」
うっかり30点ほど稼いでいた報酬点を使い忘れたので、気軽にスキヤキなどをフレーバー購入するウィッシュボーン。
次のアクトの舞台となるマリア・ラグーンで、イッシュの帰還パーティを行った、というところでアクトは終了。