グローリアスサーガのプレイ報告。長文注意。 +

遊んできましたよついに、奥様!

あの伝説級のゲームといわれた(当社偏見)コントラクチュアル・プロッティングゲーム。
「グローリアス・サーガ」を!
でもって、集まったクエスターとアヴァターはこんな人々。


ジャッジ/ブックキーパー:紳士マンチイケダさん
今回の無茶な依頼を快く引き受け、未体験のゲームでのホスト役を務めてくれた紳士。
自分は真面目にルールを理解できてなかったので、説明が非常に助かりました。


ここから先はPL(クエスター)とキャラクター(アヴァター)の紹介。
ちょっと特徴的なので、まず書式。
「キャラ名(年齢、性別):ディヴァニティ(エレメント)/クラス/ソサエティ:影響値(武名/地位)」
ディヴァニティは光とか火とか風とかのキャラクターの持つ属性。エレメントとも言う。
クラスはキャラクターの基本的な能力。ウォリアー(戦士)とか、イノセント(無垢なる者)とか。
ソサエティはキャラクターの社会的な立場や職業。貴族とか騎士とか。
影響値は行動順位。戦闘時/非戦当時と考えてくれればOK。


・ケビン・コーリー(16歳男性):水/イノセント/騎士:−1/6
 回復などを主な得意分野とする水属性で、かつ無垢なる者というヒロインっぽい能力になった騎士の青年。
 今回の主人公的立ち位置に入るも、ダイス運の悪さに泣かされる。
 本望は故郷を守る「防人」。PLは紳士タンタンさん。


・ローラ・ローラ(15歳女性):獣/イノセント/犯罪:7/−1
 動物との共感能力と、天真爛漫さ故の交渉能力、そして犯罪者としての経験を持つサポート&交渉タイプの犯罪少女。
 幼少期を狼に育てられ、社会の片隅でたくましく生きている……だったはずなのだが、気がつけばただの野生児に。
 本望は仕えるべき主を探す「忠誠」。PLは紳士大高70kさん。


・ハターリ・ザ・バーバリアン(26歳男性):火/ウォリアー/軍人:7/10
 戦闘に特化しやすい火属性で、それにあわせて戦闘系に特化した軍人さん。迷信深く粗暴で傲慢な蛮人。
 初期状態だとほぼ戦闘以外に判定ができないことに気がついたのはセッション開始後。
 本望は自分より強いやつに会いに行く「武勇」。PLは紳士小太刀右京さん。


・ローゼンブルク伯爵夫人(25歳女性):金/シーカー/貴族:8/21
 他人を鍛える金属属性で探索系で貴族という調査&サポートキャラ。ステレオタイプ金髪貴族ナオン。
 貴族っぽさを出そうと思いつつ、気がつけば地位が偉いことに。あと、茶番多すぎ。
 本望は(人妻なのに)愛に生きる「運命の邂逅」。PLは紳士俺様。超紳士だってば、ホントホント(鼻を伸ばしつつ)
 あと今回は発案者だったのでロードも兼任いたしました。


 使用したシナリオはルールブック付属のものにちょっと手を加えたものですので、内容は割愛。
 個別導入というわけでもないような、ソサエティごとに一定導入の指針があるだけみたいですね。
 この辺、プレイヤーハンドアウトを使うと楽なんではないかと言う気がします。

 今回はブックキーパーが各人に合わせて導入を調整してくれたので、割と全員シナリオに参加するモチベーションを失わないで入ることができました。
 ……ただ、光の属性のキャラクターが居ないと発生しないイベントとかはちょっと面白い。
 「光属性のキャラクターが必要です」って書こうよ、それ。
 (実際にはシナリオ進行には直接関係しないイベントなので問題はないんですが)

 正直、シナリオの内容に関しては「良いところもあるんだけど、ちょっとそれはどうなの?」というのが印象です。
 えー、なんというか。ぶっちゃけすぎ? というか隠さなさスギというか露骨スギというか。
 途中でザムエルさんクラス直球の弾が飛んでくるのですが。
 町の人はみんな優しいので見て見ぬフリをしてくれる(この辺俺妄想)のです。
 ……もうちょっと、隠して、いいと思うヨ。


 今回、我々こと超常軌を逸した紳士同盟が最も楽しく感じたのは、リンクのルールとファンブルのルール。

 このゲームのシステムは「使用するスキル」と「スキルで使用するリンク」を組み合わせてダイスを振る、というものです。
 ちょっとわかりにくいのですが、例えば「剣で敵を攻撃する」場合。
 「白兵戦のスキル」で「剣のリンク」を使用して判定を行います。
 「リンク」ってのはちょっと感覚的に把握しにくいのですが、準備できているかどうかや、所持しているかどうか、どのくらい熟練しているかどうかなどを総合的にあらわすものです。
 で、スキルがあってもリンクがなければ判定がそもそも行えなのです。
 剣で戦うスキルを持っていても剣を持っていなければそもそも判定できないよ、って感じで。

 調査や交渉も同様に、スキルがあってもリンクがないと判定が行えません。
 ……そして戦闘技能に特化していたハターリは武器以外のリンクを一つも持っていません。
 ……あれぇ?

 あ、そうそう。このゲームのコントラクチュアルプロッティングたる所以は
 「まずプロッティングゲーム(キャラクター会話とか)で行動を決定する」
 「次にコントラクチュアルゲーム(判定)で、決定した行動を解決する」
 という構造のためです。
 そのため、会話して相手を説得するとか、聞き込みをするとかも全て口三味線は使えず、交渉や感情操作などのスキルで判定を行います。
 で、スキルを使うには「人間関係」や「地域とのつながり」などのリンクを使う必要がありまして。
 それらを一つも持っていないと……はい、そのとおり。

 この状態に対しては、運命の恋人を探したりすると有利になるローゼンブルクとハターリの茶番によって、お互いに行為の人間関係を構築する(ローゼンブルクにはこれらのスキルに使うリンクがあった)ことで、「お互いの人物」というリンクを獲得して何とか解決。
 茶番で発生する運命の愛。まあ、それはそれで。
 で、実はここまでは前置き。ここからが本命なのです。

 このゲームでは判定に使うダイスの最大値でクリティカル、最低値(要するに1)でファンブルが発生します。
 で、ファンブルが発生すると、戦闘中なら不利効果とかが別につくこともありますが、必ず発生するのが「リンクが非準備状態になる」こと。
 武器を使っていたら、「武器のリンクが非準備になる=武器を取り落とす」とか、割と想像しやすいですね。

 さて、先ほども書きましたが交渉や調査でもリンクは使います。判定も行います。ファンブルも起きます。
 さて、どうなるでしょう。
 人間関係や、恋などのリンクを使った判定でファンブル→それらのリンクが非準備状態に。
 ……「人間関係を忘れる」ことや「恋を取り落とす」などという珍現象が大量に勃発。

 リンクはリンク深度が深くなる(レベルが上がる)と効果値が上がったりといい事ばかりなのですが、お分かりのとおり強いもの程よく使うわけで。よく使うもの程ファンブルが出る可能性は高くなるわけで。
 ローゼンブルクとハターリは所為からかなり深めの(深度3〜5)の人物のリンクを持っていたのですが、交渉に仕えるリンクはお互いそれくらいしかなく。使っているそばからファンブル発生。
 「ああ、そうなのよ、私の愛しいあの……、えー、あの、ほら、アイツアイツ。名前なんだっけ、あの毛皮被ったヤツ」
 「俺の女はいい女だ。ああ……えぇ、あー。名前はわからんが、うん。おっぱいがでかい」
 ザ・台無し。

 その他にも「誘拐された親友を逃がすために説得を試みたところ、イキナリその友達のことを忘れる」など珍現象は続く。
 もう、腹筋痛くて痛くて。

 ちなみに、ボス戦ではダイス目が悪くなる呪いがやっぱり勃発。
 ケビンが前哨戦でイキナリ気絶(唯一の回復役)。
 戦闘途中で先ほどの傷が響いて、惜しいところで戦死。
 ボス戦の最後でハターリも死の一歩手前までいって、気絶。
 残されたのは戦闘関連のリンクを持っていないローラとローゼンブルク。
 必死に妨害に入ったりしつつ、交渉で相手に「使命:撤退せよ」というリンクを植え付け死の一歩手前で敵を引かせることに成功。
 九死に一生を得たといいます。

 全体的に、かなり格好いいことができるシステムだということは確認できましたが、キャラクター作成にはもう少し指針を決めてあっても良い気がしました。
 調査が一切出来ないキャラばかりが集まってしまったら、すごい勢いで手詰まりになるし。
 あらかじめハンドアウトで調査用のリンクなどを配っておいてもいいのかもしれませんね。

 全体的に、予想外の方向でげらげら笑って遊べるゲームだという事が確認できました。
 よく使うもの程ファンブル率が上がるし、人間関係も多用すると忘却する。
 よって、このゲームにおけるファンブルを超常軌を逸した紳士同盟では(この日だけ)「アムネジア」と呼称することに決定いたしました。

 どっとはらい
 ……いや、かなり楽しく遊びましたよ? これは本心から。

 では、ごきげんよう! また今度。




+そして夜になって追記。
夜勤の後輩がダウンして臨時に入れ替わり。
のはずが、なぜか代役がブッキング。時間的に家に帰れないもう一人にお願いして、何でか帰ってきた今日の夜。
残業代は付くからいいんだけど、なんか納得いかない(苦笑)