その3

■第一幕:シーン3:VS学園の王……?

でもって、またもマンチキンたちから情報を聞き出そうと努力を続けるストームナイト一行。
ザムエルさんから有益な情報を聞き出そうってのがそもそも間違いでした。

わかったことは、こんな感じ。
・「市街の王」の支配エリアは、とてもキレイで完璧。(注3)
床には黒、赤、インディゴ、オレンジなどのカラフルなラインが引かれているとか。
市街に近づいたマンチキンが、赤いラインを疾走して来た、全身赤づくめの「トラブルシューター」(注4)と名乗る男に助けられたという。
男は「マイケルメイヒュウ=R=HND=2」と名乗り、市街地のアルファである「ザ・コンピューター」という正しい王に仕えているのだとか。

・「学園の王」ここには、悪魔の名を冠する恐ろしい王がいるらしい。
そして、この学園は常に戦争中でもあるという話だ。

・「機械の王」巨大な機械とビル郡がそびえたつエリアで、巨大なロボットが時折飛んでくるのを見かけたらしい。


(注3:アルファ・コンプレックスは常に完璧で、幸福です。そうですね、市民?)
(注4:完璧なアルファ・コンプレックスに潜む反逆者でミュータントなコミーの手から都市を守るとても栄誉ある仕事です。トラブルシューターはインフラレッド市民より一ランク上の、レッドクリアランスを与えられるので服もレーザー光線の光の色もレッドです)

市街の王の話を聞いて、一気に半数のプレイヤーの気力がダウン。
ザ・無理もない。

とりあえず次はどこに行くべぇと、今頃自己紹介もかねて話し出すと、荒地から悲鳴が。「ギニャー!」

「あ、男の声か。ならいいや」
「悲鳴は気になるので飛んでいきます!」
「む、女性が行くならば守らねばな、と前言撤回」
「ではこっちはゆっくり行きますか」
「あれ、戦闘要員と非戦闘員とでパーティ別れちゃうから合流したほうが」
「はいだめー、ここで残った人のところにもイベントが」
「何来たの?」
「歌声が聞こえてきてですね。巨大ロボットが、ドーンと下りてきます」
「げ、げぇええーー!? 歌姫付だとぉ!?」(注5)

(注5:ノイシュタットにはあの特徴的なダイスで歌姫の機嫌が変わるルールは残っているのでしょうか:→残っていないそうです。残念。:ダガー氏コメントより追記)

一方そのころデストロン軍団、もとい荒地に向かった一行は……

「聖痕が天に帰っていく……ザムエルが倒れたか」
「うわ、予想以上に早い」
「で、ザムエルさんの死体に、一人の男が立っています。スーツ姿です」
「貴様、一応聞いておくけど何者だ!」
「男はザムエルの死骸からなにやら水晶っぽいものを取り出します。色は赤と青のダンダラ模様なんで、エタニティーシャードだなぁ、ってわかるんですが」
「うは、テクスチャー台無し」
「これで手に入れたぞ、荒地の王の持つ、<レネゲイドクリスタル>をっ!」
「……あー……」
「あちゃぁー……」
「あ、ごめん……」
「お前らなんでそんな気まずそうな顔をするっ!!」
「え、だってねぇ……」
「悪魔の名を持つとかいったから、何かなー、って……」
「くそっ、馬鹿にしやがって。ぶっ殺す! この、学園の王……
 ……“ディアボロス”春日恭二様がなぁ!」


ディアボロス春日たんとの戦闘……かと思いきや、じつはディアボロスさんいきなり逃亡です。
「<騒がしき行列>! 具体的には間合いだけど、テクスチャーで全身ばらばらになって退場するよっ!」
「く、テクスチャーにはルールがないからって好き放題言いやがって!」
「あ、GM。間合いで対抗して、エタニティーシャードを奪いたいんですが」
……CMの後、ディアボロスさんの帰った荒野にはレネゲイドクリスタル(赤青まだら)が残されていたといいます。
ちなみに、効果は「何かの抵抗に使えるエタニティーシャード、所持者は一時的に名誉7Lvと同じ効果を持てる」。
うほっ、幽霊切れるじゃん、とかぬか喜びする一行。

そこにドテチーン、と合流する巨大ロボ。
取り残された知識系面子も一緒です。

「わー、歌ってるの誰?」
「(コロコロ……)えーとね。ものすごく、不機嫌そうなトルウィンそっくりの人」
「は?」
「いや、さっきはずっとめそめそ泣いてた」
「何その不安定な生き物」
「ダイスに聞いてくれ」
「私はトルウィンではない、今の私はノイシュタットだ!」
「トルウィンじゃん」

で、ダイスによって幕ごとに感情がコロコロ入れ替わる素敵不安定生命体となったトルウィン(歌姫)と、このロボット(奏甲)のパイロットである英雄「黄金の姫」。
彼女たちは自分の世界へ戻りたいようで、そのためにダンケルザーンを倒す力を求めているのだとか。
トルウィンは明確に愉快なことになっているものの、初めて会話が成り立つ相手に一安心。
ところが。
「あ、GM。警戒カード、っての引いたんですが」
「鮫田さん……(メモを書いて渡す)はい、これ。警戒カード回収します」

口を閉ざした鮫田さんを放置し、とりあえずは交渉終了。
黄金の姫とトルウィンは「市街の王」を倒すべく行動開始。
PCたちは学園の王を倒すべく行動開始。

分かれた後で、鮫田さんが一言。
「ねぇねぇ、こんなことわかっちゃったんだけど」
「何々……黄金の姫は二人。一人はルリルラ。もう一人は……!」
「げっ、受肉した<悪魔>……ってことは……」

「「「ルナル・サーガか!!」」」


知人カードなどで、色々知っていそうな人を呼び出すことも考えつつ、まずは学園の王、ディアボロスたんのところに向かう一行。

全寮制の学園を舞台に、常時UGN学生とFH学生が殺し合いを続ける世界。
「なんだ、ここ蓬莱学園じゃない!」
蓬莱学園出身のパトパトリンにはそう見えたらしい。
目は確かか。

だがしかし、GMはその言葉である電波を受信。
アドリブで一演出付け加えてみた。
「では、UGN学生が君たちに叫んで、倒れる」
「この戦いは欺瞞だ! 全て権力者の手のひらの上……これは『ファラオ・ゲーム(注6)』なんだっ!!」

(注6:ネットゲーム90「蓬莱学園の冒険!」に登場した一つの仮説。最近だと「ライアーゲーム」でも使われていたとか)

【現時点での踏破システム数……14!】
追加! PARANOIA、Ru/Li/Lu/Ra、ダブルクロス2ndEdition、GURPSルナルサーガ